松岡美術館

やっと行ってきました。
松岡美術館。
エコール・ド・パリ展に間に合ってよかった。
藤田嗣治の作品もしっかり見てきた。
足を踏み入れて、一番に目を奪われたのは、
エミール=アントワーヌ・ブールデルの『ペネロープ像』
この彫刻の写真をどこかで見た記憶がある。
なんと言うか、実物がこんな風だとは思いもよらなかったというのが素直な感想。
大きさも、空気も、繊細さも、全く違った。
記憶と一致するのはそのフォルムだけだった。
古代ギリシアの詩人『ホメロス』によって紀元前800年頃に書かれた『オデュッセイア』
その中に登場するオデュッセウス(=ユリシーズ)の妻ペネロープの、
戦場で消息を絶った夫を待ちわびる姿が表現されている。
この女性、とても聡明で貞淑な方だったそう。
その上、彼女の美貌目当ての男性からの再婚の申し入れが
とても多かったらしい。
理想の女性というのを表現すると、
こういうふうになるのかな。
彼女はふくよかで丸みのある体をしていて、
服のドレープがなめらかに体を覆っている。
腰の大きさに、
母性を感じる。
組まれた腕の堅さには、
他を受け入れない強さが。
頭の傾きには、
心細さが。
表情には、意志の強さが表れている。
私が過去に会った事のある、素敵な女性に似ていた。
女性の肉体的な美しさを全裸で表現するよりも、
内包的な美しさを感じとることの方が私は好きなのだと思った。
表面に現れたもののみの美というのは、
見たくなくても見えてしまう、強制的な部分を持っているけど、
内に秘めたものは、こちらが分かろうと働きかけをしない限り、
姿を見せないから。
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